1962年創業
あじかんは創業者である足利政春が、京都の玉子焼の老舗「吉田喜」で修業を重ねた後、のれん分けを許され、1962年(昭和37)年、広島市南区で個人創業をしたのが始まりです。
創業当時は、お寿司屋さんに出入りするようになり、修業時代に培った確かな技術をもとに、心を込めて焼き上げた厚焼を、自らの手で毎日お客さまにお届けし、何かお役にたてることはないかと御用を聞いて回りました。その結果、お客さまのご要望に応じて、かんぴょうや椎茸、カニカマ、ちらし寿司の素などの新たな寿司具材の製品が次々と生まれ、品揃えが拡大していきました。
その後お弁当屋さんへも営業先を広げていくと、玉子焼以外にもお惣菜の要望をいただき、筑前煮やきんぴらごぼうの製造を広島の工場で開始しました。
2000年
米飯製品の原料としてごぼうの使用を開始。ごぼうの産地から買い付けをおこない、ごぼう使用量が増えていきました。
2002年
きんぴらごぼうの製造を開始し、ごぼう原料の取り扱いを開始しました。
ごぼうの栽培に適した中国「臨沂、徐州」。
中国では、ごぼうを食べる食習慣はありませんが、「臨沂、徐州」では日本向けにごぼうを大量に栽培しているため、その地域の食堂では様々なごぼう料理を提供していました。
あじかんでもきんぴらの原料として「臨沂、徐州」のごぼうを採用していました。
ある日、「臨沂、徐州」の食堂で、ごぼうの買い付けで産地を訪れた社員がごぼう茶に出会います。
その食堂では、非常に細かく刻んだごぼうのかき揚げや、ごぼうの炒め物などがあったが、特に中華鍋で煎ったごぼう茶が美味く印象的でした。
2002年
きんぴらごぼうの製造を開始し、ごぼう原料の取り扱いを開始しました。
そして、日本で「ごぼう茶」が売れるのではないかと直感的に思い、サンプルを日本の開発本部に送り込み商品化の検討を開始することになるのです。
開発当時のごぼう茶の味は、「臨沂、徐州」の食堂で飲んだ「美味しいごぼう茶」ではなく、生臭く社内でも評価は低く苦戦を強いられました。
しかし、味は未完成ながら、当時の開発担当者らが、現在の製法特許のベースとなる技術の開発に着手するのです。
調べれば調べるほどごぼうの健康効果のすばらしさを発見する日々のスタートです。
広島大学との共同研究で、ごぼうポリフェノールのひとつ「カフェ酸」に、大腸炎の原因のひとつである二次胆汁酸を低下させ、また、腸のバリア機能に関係するムチンや短鎖脂肪酸を増やす効果を見出します。当時、ごぼうに関して機能性研究を行っている例は非常に少なく、この研究結果は先進的なものとなりました。
2008年
ごぼうの研究にを進めていくうちに、健康に良く古くから日本人の身体を支えてきた食材であることがわかり、2008年ごぼうの機能性研究をスタートしました。
開発部門だけではなく、営業、企画、生産部門が参加してごぼう茶事業立ち上げをめざし、市場調査と機能性研究(社内臨床試験)を始めました。
2009年
ついにあじかん社内プロジェクトとして、その名も「GAP」(ごぼう茶あじかんプロジェクト)がスタートしました。
研究部員は熱心に試作を繰り返しましたが、試飲しすぎて気分が悪くなることもしばしばあり、美味しいごぼう茶への道のりは険しいものでした。
そんな中、美味しいごぼう茶を作るため、広島で石焼焙煎コーヒーで人気の高い「深川珈琲」のコーヒー焙煎士を訪問し、コーヒー豆の焙煎を一から学びました。コーヒーの焙煎とブレンド技術をごぼう茶に応用し、徐々に生臭くない美味しいごぼう茶を作れるようになるのです。
社員自らプロトタイプのごぼう茶を摂取して、便通や血液分析を実施しました。島根大学医学部との共同研究により、肌水分の改善と血圧低下を確認でき、ごぼう茶の可能性を確認するのです。
放送を見たあじかんの社員が、南雲先生の乳がん関連のセミナーに参加し先生にご挨拶してごぼう茶の試作品を手渡したのです。
後日ごぼう茶の試作品を試飲した南雲先生から連絡があり、改めて先生に会いにいきました。
南雲先生は、書籍「錆びない生き方」の中でごぼう茶を紹介しており、ごぼう茶を世に広めたいという想いで一緒に取り組むことになるのです。
2010年
医師である南雲吉則先生がテレビ番組に出演し、ごぼう茶の存在をテレビで紹介して話題になりました。
2010年12月
ついに念願の「あじかん国産焙煎ごぼう茶」が発売!
2011年
ごぼう栽培についてさらに深く学ぶため、試験圃場を借りて社員が自分たちだけでごぼうを栽培することに挑戦します。
南雲先生にご紹介いただいた、ごぼう農家の山﨑氏の指導のもと、約1反歩の圃場でごぼう栽培を開始するのです。
この年には、東京の展示会に初の出展を行います。
さらに、日本を健康にする!研究会に参加し、ごぼう茶の認知度を高めていく活動を行っていくのです。
2012年
「あじかんアグリファーム」を設立。社員が自らごぼうを栽培
2013年
「Gobo de Coffee」発売
【特許】「ごぼう由来コーヒー様飲用組成物の製造方法」(2016)
2014年
「ごぼう de チップス」発売
2018年
世界初 時間あたり600kg生産できる きんぴらごぼう製造ライン導入
【特許】調理済み惣菜の製造方法及びその製造装置(2018)
2019年
ごぼう茶として初の機能性表示食品として発売
2021年
焙煎ごぼうのサプリメント発売
2023年
焙煎ごぼうを使用したチョコレート様菓子「COVOCE」を開発
新しい製品を世に送り出しながら、ごぼうの可能性を追求し続けています。